海の景色が見たかったり、一度は潜ってみたいと思う人も多いと思います。
海中は非日常そのもので、普段生活では見ることが出来ない世界が広がっています。
スクーバダイビングでは「Cカード」を取得する事で自由度がとても広がります。
しかし、いきなりライセンス取得ではなく体験ダイビングから入る人の方が多いと思います。
体験ダイビングをせずに、いきなりライセンス取得は少し怖い人や不安があると思います。
海中の世界を体験して、ライセンスを取得するか確認した方が絶対的にいいでしょう。
ダイビングは重い機材を背負って、水中を移動したり浮力調整をするため、慣れが必要なアクティビティです。
ですが体験ダイビングやCカード取得の講習で「怖い」と感じたら無理せずに諦めてしまっても大丈夫です。
というのも、筆者が実際にそう思ったからです。
これは、スクーバダイビング自体が苦手だと感じたり、怖い思いをしたり、インストラクターの人と相性が悪いなど様々な要因があります。
どれだけ海自体が好きでも、不安を抱えて潜るのは非常に危険です。
ダイビングショップのページでは「不安の克服」や「好きになるための方法」が記載されていますが無理な人は無理でいいと思います。
今回は筆者が体験した事例含めて、怖くなる理由を紹介したいと思います。
決して脅したいわけではないので、「自分も同じだな」と思う人がいたら無理せずスノーケリングがスキンダイビングをしましょう。
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Contents
スクーバダイビングが怖くなった理由
ドライスーツの操作が難しい
まず筆者の体験から紹介したいと思います。
私は「ドライスーツ」がダメで、エアが上手く抜けないことで恐怖心が芽生えました。
元々、体験ダイビングでは綺麗な海の写真を撮ったりして「慣れればもっと楽しいだろうな」と期待していました。
そもそも、なぜ「ドライスーツ」を着たのでしょうか。
理由は二つで「5月」という微妙な時期に講習に参加したこととドライスーツを学ぶと季節に関係なく潜れるからというイントラさんの指導方法からでした。
これは別に悪い事ではなくて、むしろドライを初心者でも上手く使えると中性浮力がとてもうまくなるそうです。
また、季節に関係なくインナーを調整して潜れるようになるのは大きなメリットです。
しかし、多くの初心者の人は皆「寒い時も潜りたい」とは思っていないのです。
最初から「寒い時も潜ろう」と思ってCカードを取りにくる初心者も少ないと思いますしウェットスーツを前提に講習にくる人の方が圧倒的に多いと思います。
学科講習では確かにドライスーツの説明はあります。
しかし、ほとんどの人が「BCD」についてきちんと学習してくると思います。
BCDの使い方をイメージしてきたところで、ドライスーツでのエア調整が始まると、中々上手く行きません。
その結果、筆者はダイビング後半に「吹上げ」を何度か経験することになり急浮上もして怖くなってしまいました。
急浮上が危険なのは言うまでもありません。
ただ、逆に同じように「吹上げ」で「怖い」と感じた人は潜るのを諦めてもいいと思います。
意思疎通が難しい
海中でパニックになったわけでなくても、意思疎通が上手く行かない事があります。
インストラクターさんの性格によりますが、初心者ダイバーが上手く指示に従えないとイライラしてしまうのかかなりオーバーアクションをしたり、強引な反応をすることもあります。
ここは完全に相手との相性だと思えます。
ゆっくり潜行しようと息を吐いている最中に何度も息を吐けと指示があったり、中性浮力を保っている時にも何度もエア抜きの指示があり困惑してしまいました。
おそらく、インストラクターさんから見たら全然上手く行っていないように見えていて、それは正しいのだと思います。
こちらは初心者なのですから、相手の指示が間違っているということは一切ないと思います。
そして、意思疎通が上手く行かずに私はパニックになりました。
その結果レギュレーターを外してしまい急浮上と言う最悪の事態になりました。
初心者なのであまり分かってはいませんが、海中でインストラクターさんを見上げる形で、少し下を泳いでついてきていたのですが、「エアを抜け」と何度も指示があって困惑したのですが、未だに何が悪かったのかは分かっていません。
このように、実際にレギュレーターを外してしまうようなパニック状態になったらもう二度と潜りたくないと思ってしまいました。
また、急浮上ほど危険な行為はないので、ダイビングを辞めてしまった方が周囲にも迷惑がかかりません。
レギュレータの違和感
元々、私は素潜りやスキンダイビングをしていました。
なので海は全くもって怖くなく口呼吸も別に何も違和感はありません。
しかし、海中での呼吸にはとっても違和感があります。
スキンダイビングや素潜りはシンプルに「苦しくなったら海面に出る」という動きをします。
しかし、スクーバダイビングは海中で呼吸が出来ます。
それ自体に疑問を感じてしまう人はパニックになる事もあるでしょう。
それ以上に、レギュレーターとの相性の問題か、レギュレーターを咥えていること自体が苦痛に感じたりすることがありました。
レギュレーターはスクーバダイビングで最も大切なものでもあるのでレギュレータに違和感を感じたらもう潜れません。
違和感や嫌な感じがすると「外したい」という欲求が生まれてしまいます。
レギュレーターに対する違和感は体験ダイビングなどでしっかり確認したり、慣れるかどうかはやってみるのがいいでしょう。
楽しむ余裕が無くなった
体験ダイビングではエアの調整はインストラクターの人がやってくれるので、おそらく楽しめる人が多いと思います。
私も実際に写真を撮る余裕があるくらい、楽しかった記憶もあります。
しかし、完全に不安や恐怖心に支配されてしまうと「生きることに集中」するだけになってしまいます。
浮力調整や姿勢を意識過ぎて海中の景色を見る余裕すらなくなり写真なんて撮る気持ちになれませんでした。
自分自身のエアを常に気にして、うねりが出て態勢が崩れたら立て直し、インストラクターさんが急停止したらこちらも急停止です。
もう余裕が全くなくて「楽しくなかった」と言ってもいいです。
前を泳ぐ人が遅れたりすると、フィンがぶつかりそうになったりするのも「あるある」だと思います。
スクーバダイビングはリラックスすることがメンタル的には大切で必死になってしまうと楽しくなくなります。
おそらく慣れの問題でしょうが、少なくとも上述したドライスーツの環境で私はリラックスなど出来ませんでした。
ダイビングで失敗して「後悔」するようなら無理に潜らなくてもいいと思います。
体の自由度の少なさ
スクーバダイビングはタンクなどを背負って潜ります。
当然、潜行前には重い機材を背負って歩いたりするので重労働です。
また、潜行中も周囲と速度を合わせたり姿勢を整えるのもゆっくりです。
スノーケリングやスキンダイビングと比べて自由度が少なく危険も非常に多いのです。
当然ながら、リスクを背負わないと海中でゆったりしたり、動物をじっくり見ることは出来ないです。
常にリスクを頭に入れて、冷静に行動することでスクーバダイビングが楽しめるようになります。
スキンダイビングでは深い深度の生き物をじっくり観察して撮影するのはとても難しくほぼ不可能です。
しかし、逆に言えばスノーケリングもスキンダイビングも好きな時に潜行してスピードも自分でコントロールすることもあり、ウェットスーツを着ていればまず沈むこともありません。
減圧症のリスクも圧倒的に少ないと言っていいです。
手足が自由に使えて身軽で泳げるスノーケリングとスキンダイビングの方が向いている人もいると思いますよ。
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スクーバダイビングの恐怖を克服する
ドライ恐怖症ならウェットで
これは筆者だけの話かもしれませんが、今度ウェットスーツでBCの浮力調整をしたいと思います。
Cカードの講習が全てドライスーツだったので、正直そこでの失敗が怖さに繋がっています。
少なくともウェットスーツであれば私が経験した「吹上げ」は絶対に発生しません。
元々スキンダイビングが好きなのでウェットの方が圧倒的に安心感があります。
最初にスクーバダイビングの怖さを紹介しましたが、決して「辞めたい」と思っているわけではありません。
確かに「二度と潜りたくない」と思いましたが、それは「ダイビングが怖い」ではなく「ドライスーツが嫌だった」の方が強いです。
要は簡単に言えば「二度とドライスーツで潜らなければいい」のです。
きっと多くのダイバー達からは「勿体ない」と思われるのでしょうが「怖い思いをするよりはマシ」なのです。
無理にドライスーツをマスターするように努力するつもりはありません。
あくまでも「ウェットスーツ」でBCのボタン操作のようなシンプルな形で潜りたいと思います。
レギュレーターに慣れる
これはもう慣れの問題でもありますが、難しいのはレギュレーターのメーカーによって形状が異なる事です。
フルレンタルでスクーバダイビングをするとして、行く場所やショップによって当然メーカーが違います。
残念ながら、レギュレーターを先に購入する人もあまり聞いたことがありません。
少なくともどんなレギュレーターであっても違和感を感じないようにするには潜るしかありません。
レギュレーターもそうですし、口呼吸も慣れる必要があります。
また、口や喉の乾燥が気になる人もたくさんいると思います。
もうこればかりは、テクニックでは治せないでしょう。
私の場合は違和感を感じたり手でレギュレーターを違和感がなくなるまで抑えています。
一番まずいのは口から外す事なので、レギュレーターに違和感を感じたらとりあえず違和感を無くすことに集中します。
ですが、そうしている間に別の指示をされたりすると、また困惑してしまうのですが。
深い所を潜らない
海中に怖さを感じてしまったり、深度が深くなって怖くなる人もいると思います。
こちらも非常に難しい問題だと言えると思います。
海は好きでダイビングがしたいのに、いざ潜行すると恐怖心が出てくる人もいると思います。
もうその場合や呼吸に自信がない人は10m程度で潜るように相談してしまってもいいと思います。
10mは素潜りやスキンダイビングでも到達可能な深度です。
耳抜きさえ出来ていれば、個人的には全然怖い場所ではないと思っています。
急浮上は当然しない方がいいのですが、体が浮いてしまったりしても5mほどまで浮上した時点でまず「死ぬ事は無い」でしょう。
パニックになりそうな人や深い所が怖い人は海面に出やすい所でも十分だと思います。
「安全停止」をロープ無しでやるのはとても難しいです。
しかし、浅い所をゆっくり泳いでいればやる必要はありません。
例え水深5mだとしても、スキンダイビングの人よりも安定した状態で行動したり居続けることが出来るのですから。
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それでもスクーバが怖いなら諦める
Cカードがあっても無くても一緒
Cカードの講習ですが、実は厳しいインストラクターも多く講習中に泣いてしまう人もたまにいます。
泣いてしまった人や、私と同じように「怖い」と感じて途中で講習を辞めてしまった人もいるそうです。
上手く潜れない、怒られてばかりだった、耳抜きが出来ない、パニックになってしまったなど多くの理由があると思います。
楽しいと思えないのであれば体験ダイビングでもファンダイブでもやらなくていいと思います。
きっと多くのダイビングショップの人は「恐怖心を克服して欲しい」と思っていると思います。
しかし、トラウマのような感覚に陥っている人は、どう説得しようが恐怖心は拭えません。
「何度も潜れば慣れてくる」と言われても、潜りたいと思わないのです。
慣れて恐怖心を拭うよりも時間をかけて「もう一回やってみよう」と前向きに考えられるまで時間を置くべきです。
多くの人は趣味でスクーバダイビングをしていると思うので、趣味でそこまで恐怖心をすぐにでも消さなければいけない理由はありません。
もう一度前向きになった時に挑戦してみていいのではないでしょうか。
スキンダイビングで楽しく泳ぐ
何度も紹介してしまいますが、スキンダイビングはとっても安全で楽しいです。
3mくらい潜れたら、十分イルカと一緒に泳ぐことも出来ますし、ウミガメを見ることだってできます。
1分以上潜っていられるようになれたら、海中で体を固定して短い時間ですが魚の観察も出来るくらいです。
スキンダイビングは苦しくなったら海面に浮上するだけですし肺には空気があるので沈みません。
スクーバダイビングでの急浮上は危険ですが、スキンダイビングでは当たり前のことです。
パニックになろうが、冷静だろうが海面に出てしまえばもう大丈夫です。
泳ぎながらの耳抜きが少し難しいくらいで、耳抜きできなければ2m潜るだけでも十分です。
難しい操作も必要なくフィンで泳ぐ力や肺活量だけあれば問題なく知識はほとんど必要ではないです。
海が怖くなった人は、スノーケリングのように浮いて呼吸しているだけでも大丈夫です。
無理にスクーバに拘らずスキンダイビングに切り替えても、別の楽しい世界が広がっています。
スクーバはプロでも命の危険がある
当たり前の話ですが、スクーバダイビングはどんなプロにも命の危険があります。
さらに、我々のような初心者がパニくった時も対処しなければいけません。
プロでも大変な事が多いので、「苦手だな」という思いが消せなかったり「怖い」という気持ちが消えない人は辞めてしまいましょう。
海中でのパニック状態は自分ひとりだけの問題ではないのです。
潜るたびにパニックになる人、怖いと感じる人は思い切って諦めてしまった方がいいと思っています。
プロでも危険があるのに初心者はもっと危険です。
スクーバ以外にも、海水浴でもスノーケリングでもスキンダイビングでも、SAPやサーフィンだって海の楽しみ方はたくさんあります。
スクーバが楽しくなるまで無理に潜る必要なんてありません。
Cカード取得後に怖いと感じた人は、良い教訓になったと思っておいてもいいでしょう。
せっかくのライセンスなので、10mくらいの浅いところで潜るくらいはやっていいかもしれませんね。
最後に
スクーバダイビングが怖い人はやらなくてもいい理由を紹介しました。
恐怖や不安と言うのは、言葉や理屈で解消するものではありません。
また、どれだけ言葉や文字で「冷静でいる事」と押されても、無理な人には無理なのです。
出来ない人に「大丈夫だから」と何度も潜らせてもストレスにしかなりません。
多くの人はダイビングは趣味なので、ストレスを抱えてやるものではないことを知って欲しいと思います。
もう一度、前向きに慣れた人はやってみていいと思います。