マンガ

中村日美子さんの『ウツボラ』について今更ながら感想を書く

投稿日:2018年4月21日 更新日:

ウツボラ  コミック 1-2巻セット

 

こんにちは。

今回は中村日美子さんの『ウツボラ』について感想を書いていきたいと思います。

冒頭で少し書くと、この作品は漫画なのですが同時に小説のような感覚に陥ります。

記事のカテゴリは漫画にしますが、小説のような感覚です。

 

おそらくこのような感覚に陥るのは主人公が小説家だからだと思います。

 

まぁ私個人の感受性なので、他の人は違うかもしれません。

この作品ですが、他に考察記事があるように少し難解な部分もあります。

一回ですべてを理解できない人もいると思います。

 

しかし、とてもミステリアスで魅惑的な人物と作品であると思います。

 

パッケージにある女性の絵柄からも「ミステリアス」な存在感を感じます。

つい、手にしてみたくなる作品だったと思います。

 

では個人的な価値観ですが書いていきたいと思います。

 

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ウツボラの感想

 

まず作品ですが、いきなりある人物の「死」から始まります。

基本的にこの「死」の真相に辿り着くまでが物語であり、結末においてはその「過程」によって変化があった結果です。

冒頭で主人公が小説家であると書いたように、小説家と一人の少女の物語であります。

 

この作品は序盤はミステリーそのものです。

 

一体だれが、何の目的で行動しているのか詮索する事が多いです。

また、目的もそうなのですが、そもそも相手が誰なのかが分からない状態になります。

誰なのか分からない状態で目的も分からない、しかし従うしかない。

 

小説家としての彼の境遇を踏まえた上で非常に「歪」な存在が常に付き纏います。

 

物語が進めば進むほど「三木 桜」に誘惑され、魅了される私がいました。

何より、「美しい」存在なのです。

恐怖や疑念があっても「美しさ」だけが歪に際立っている存在だと思います。

 

警察含めて彼女の存在を暴きにかかり、次第に物語の背景が見えてくるとより一層歪さが増していきます。

「三木桜」と「藤乃朱」の関係にも言えますが、「藤乃朱」の「溝呂木」に対する思いもそうです。

常軌を逸しているのですが、意外とその直前の「三木桜」の言葉は冷静な人間そのものだったりします。

少しネタバレしかけているので、抑えたいと思います。

 

そして私個人が一番共感できるのが主人公である「溝呂木」です。

 

最終的な結末に関してですね。

感想はまだ書きますが、彼が最終的に選択する結末を私は理解し、共感します。

周囲の人物が思う事も理解できますが、「人生」というものを考えた時に、「本来の自分である事」は非常に重要です。

同時に私が同じ選択をするのかとと問われても、それは違います。

しかし、共感は出来るのです。

 

話を戻すと、ウツボラにまつわる展開が進み、叙述トリック的に読者にミスリードを誘う事も多いのですが最後の場面を理解出来れば物語が紐解けます。

 

「君はウツボラの作者じゃない、僕は作者に一度しか会ってない、そうだね?」

 

この言葉の意味を、物語を整理してすぐに理解できた人はすごいと思います。

私もそこそこ考えました。

この最終的なシーンややり取りですが、ミステリアスに包まれた存在によってかき回される溝呂木の存在を描くのではなく、人間の「愛」や「感情」が痛烈に感じられる良いシーンでした。

泣きじゃくり、目的を果たした『彼女』(誰とは書きません)の姿を見たら、どれだけ「好きだった人」のために自分を犠牲にしたか、そしてそれを成し遂げた事に対する感情が溢れ出ているのか感動しました。

 

私の中で彼女は「美しい人物」であることは変わりませんでした。

 

上下2巻しかなく、漫画としては短編なのですが私の読んだ作品の中でもかなり上位に入る質と内容だったと思います。

クリエイティブな仕事をする人の苦悩や、愛、感情、恋愛、性に関して、他の登場人物を含めて非常にアダルトチックな内容も多いです。

歪で美しいそんな要素が多い作品です。

そんな中でも純粋に生きている人物も描かれますが、そのような人ほど辛い思いをしてしまうのも節理かと思います。

現実世界でも優しい人ほど損をしますしね。

 

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総括

 

ミステリアスで、かつかなり大人向けの内容だと思います。

難解な部分は自分で考えるのも良いでしょうし、考察サイトを見るのも良いでしょう。

私はとにかく「三木桜」を「美しい存在」と感じる作品でした。

同時に溝呂木の苦悩や辛さも含めて全てが美しかったと思います。

人間という生き物を少し理解できた気がします。

 

世の中全て上手く行くわけではないですし、過去は過去でしかありません。

しかし、新しい何かを生み出していく事も出来ます。

人の感情というのものが良く分かる作品でした。

 

 

 

「歪」な美しさや少しエロティックな内容ですが、お勧めの漫画です。

どちらかと言えば、少し鬱になるような作品が好きな人にお勧めです。

作品を読んだ後は余韻に浸れると思います。

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