こんにちは。
システムエンジニアにとって、社内SEというのは楽園であり安定したイメージが定着しがちです。
ですが、やってみると結構辛い事もあります。
大変さで言えば、確かに顧客を抱えて納期厳守やトラブル対応を抱えるSIerよりは忙しくありません。
社内SEに転職してそれ自体は感じています。
しかし、楽ではない事も多々あります。
私と似たように、社内SEになってみたけれど何か違うなと思っている人もいるでしょう。
逆に、客先常駐を止めたいとか安定した仕事に転職したいとかで社内SEを希望する人も減らないでしょう。
本当に大丈夫と思えたら社内SEになれば良いと思います。
私は無理だと分かったのであと1年くらいで転職したいと思っています。
これも一つの社会貢献だと思っています。
本当にやりたい人に席を譲りたいと思います。
嫌々やっている人より、バイタリティを持って取り組める人がその会社のためでもありますしね。
そこで、私の会社の話でしかないので参考にならないかもしれませんが社内SEについて書いていきたいと思います。
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社内SEは楽ではない
下っ端が辛すぎる
まず先に言っておくと、20代で社内SEに転職はしない方が良いと思います。
情報システム部門って結構社内から異動してくるプロパー社員が多いです。
だからこそ、採用の枠が少ない職種であり求人も中々ないのですが。
ある種、運が無いと転職が出来ない職種であったりします。
どこの会社でも中途新人は下っ端からスタートですが、年齢も下っ端だと雑務を全部押し付けられます。
スケジュールの確認から調整からPCの手配から何から何まで。
「あんたが必要な事だろ。自分でやれよ」って思います。
当然言いませんがねw
なんというか、年功序列で頭イカれた人が多いとこういう雑務や小言も多くて一緒に働きたくない気分MAXな日々です。
それまで下っ端だった人なんて、ずっと下っ端だったせいか中途新人の教育すらできません。
プロパーで異動してきてずっと下っ端だった人って、究極に視野が狭いです。
下っ端根性を捨てきれないので、自分がしてた事やしてきた事を平然と年下に押し付けます。
簡単に言えば「価値観の押しつけ」ですね。
属人化などもしている事が多く、長く在籍する人が多いほど視野が狭く融通が利きません。
おかげでクソつまらん毎日です。
技術職なので知識があるから教えてもらわずに作業出来ますが、そもそも教育できない30代40代ってやばいと思いますよね。
基本的に便利屋さん
これは本当にそうです。
私はインフラからミドルまで対応していますが、PCやUSB、業務アプリケーションなど色々問い合わせが来ます。
自分が担当していない業務でも、ギリギリ知っている事には答えます。
たまにPHPとかAWSとかも質問されますが、なぜこちらに質問するのでしょう。。
普通に取引先の業者に聞けばよいでしょうに。
社員のITリテラシーが低ければ低いほどそんな問い合わせが多いです。
別に問い合わせてくる社員が悪いわけではないです。
むしろ、そういったリテラシーがない人のために専門家が存在する訳です。
リテラシーをもって主体的に行動できてしまったら私たちの職種は無くなります。
つまり、IT関連全てが仕事の範囲です。
Exelが云々とかWindows Updateが云々とかシステムに直接関係しない仕事も多いです。
正直、多少稼働が高くてもSIerで大型案件やっている方がよほど刺激的でスキルアップもして楽しいです。
顧客がいない事で、技術で追いつめられる事は少ないのですが楽しくない日々が待ち受けていますよ。
社内SEは管理部門
社内SEは基本的には管理部門に所属するはずです。
社内での何かIT関連の作業やシステムの導入の門番ですね。
たまに分社化している事もあるので、絶対管理部門かと言われたら違うと思います。
管理部門は基本的に就業体系は就業規則通りです。
以前、こんな記事を書きました。
この記事で不満を述べている通り、朝9時から仕事があるのと朝9時から仕事をするのは別物です。
不満を書いていますが、私が現場のエンジニアの頃は、トラブルで夜間まで対応した際は翌日シフト勤務で13時~18時とかでした。
また、計画作業で休日出勤しても振替休日を必ず取っていました。
管理部門ってほとんどそういうフレキシブルな就業をしません。
振休はまだあるかもしれませんね。
私の会社がいかに劣悪なのかしか伝わらないかもしれません。
しかし、管理部門にいると朝会社に出社しているのが前提の人が多いです。
素直にこれは嫌です。
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スキルダウン
技術力はダウン
技術力ですが、SIerでバリバリ設計構築していた人間から言わせてもらえれば大幅ダウンです。
仕事のレベルが全然違います。
実際には技術力が下がるわけではなくで、求められるスキルが変わるという所です。
例えば、DNSサーバずっと担当していて、Bindに詳しい人がいたとします。
その人がやるのは、DNSのリプレース時に外部に作業の調整をしてマネジメントする事です。
日常の運用もまた、ヘルプデスク的なものやテクニカルサポート的な外部に委託します。
そうするとBindで直接構築する事も無ければ設定も触りません。
トラブルがあった時は何かするのでしょうけど、その程度です。
今までやってきた工程より上位にはいるのですが、技術力を行使する機会が少なくなります。
私は発注側になる事がスキルアップだとは思えません。
もちろん、ベンダコントロールやシステムの企画・導入といった眩い経歴を作る事も出来ます。
しかし、直接手を動かせなくなってしまうのはシステムエンジニアとしてどうなのかとは個人的に思っています。
たまにいますよね、知っているのに構築やコーディングが出来ない人って。
だいたいこういう人は裏で批判される対象になります。
キャリアダウン
社内SEになるであれば、一生社内SEを続ける覚悟を持った方が良いと思いました。
先ほどから書いているように技術力に関してはネガティブになりがちです。
素晴らしい社内SEの現場であればもっと直接的に技術に関われるでしょう。
また、企画をバンバンやっていけるのであればコンサル系には行けると思います。
SIerやコンサル系やベンダ系に社内SEの経歴は不利すぎます。
転職できないというわけではなくて不利なだけではありますが、それでも不利になるのは気持ち的に良くはありません。
先ほど書いたように情シス部門として、企画と導入をしっかりやっていればITコンサルなどには行けるでしょう。
しかし、開発系のベンダにはかなり不利だと思います。
元情シスの人間を現場に配置する事も出来なくはないですが、SIer出身のアーキテクトなどを優先するでしょう。
社内SEは安定している反面、現場で活きるスキルは身に付きにくいです。
最近流行りのRPAや機械学習なども外注してマネジメントする事が多いでしょう。
直接触る事があっても顧客を抱えないので、実績としては顧客に提供するベンダやSIerには勝てません。
なので、スキルもキャリアも維持するにはそれなりの努力が必要です。
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最後に
ここまで社内SEについて書いてきました。
企画が出来ればイケてるエンジニアになれますが、雑務などが多いと集中できない事も多々あります。
また、緊急度の高いセキュリティ要件などがあると、そちらにつきっきりになります。
そして、年齢層が高い傾向があるので30代後半くらいに社内SEになるのが適していると思います。
個人的な感想でしかありませんが、若いうちから安定した職種を選ぶのは辞めた方が良い気がします。
若いうちに大きな実績とスキルを身につけて、ある程度は維持した方が良いです。
私もSE作業より事務作業が多い日があったり正直今はエンジニアとは言えません。
社内の技術要件に対応はしていますが、エンジニアリングしているというよりはオペレーションとマネジメントだけです。
技術者としてやりがいを持つには社内SEは絶対向きません。
技術が好きではなくて安定したい人は社内SE、現場でのスキルを最大限生かしたいなら別の仕事にした方がお勧めです。